横浜美術館で開催中の「松井冬子展 ”世界中の子と友達になれる”」を観に行って来ました。
美しすぎる日本画家・松井冬子さん(年末の紅白歌合戦のゲスト審査員にもなってました)の絵を生で観たのは初めて。
幽玄というか何というか、日本画の技法ならではの怪しさ、繊細さが全フロアに漂っていました。
タイトルにもなっている「世界中の子と友達になれる」は反語であり、その内容もよ~~~く見るとかなり恐怖です。
私が一番気に入ったのは「#3:ただちに穏やかになって眠りに落ち」という題名の、象の入水自殺の絵。
これから入水自殺しようとしている、鎖でグルグル巻きにされた象の瞳がスゴイ。
諦めというよりも、死ぬことへの妙なヤル気(生からの解放)が感じられ、こんな瞳を冬子さんは見たことがないであろうはずなのに、何故描けるのか??という点に感心しました。
その他の作品も、臓物、幽霊、骨etc.(すべて雌限定)のオンパレード。
どれも難しい題名と、御本人による解説が付いています。(解説は一部)
ヘタすればエログロとも捉えられかねない作品の数々ですが、不思議と汚さや痛みは感じない。
冬子さんの品性と知性と理性によって、芸術作品へと押し上げられているような印象。
それは、9歳の時に影響を受けたというダヴィンチのモナリザ風に、作品中の人物が不思議な微笑みを湛えているからではないでしょうか。。。
私は決して嫌いではないクチなのですが、あまり大っぴらにオススメはできない。。。というのが残念なところです。
賛否分かれるとは思いますが、冬子さんの美しさを思い出しながら観れば、うまく中和されるような(^^)
松井冬子さんを画像検索すると、写真が出ます。その美しさに圧倒されること間違い無し!
3月18日(日)まで。
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横浜美術館 公式サイト
作品の一部も見られます。