<ネタバレ感想あり>映画「ジャンゴ 繋がれざる者」を観て来ました。
タランティーノが「続・荒野の用心棒」(←「荒野の用心棒」とは全くの無関係作品らしい)にオマージュを捧げたという今作は、南北戦争2年前の人種差別ドップリのアメリカが舞台。
今では想像もできない奴隷制度の実態・アメリカの黒歴史の一部を垣間見ることができます。
歯科医キング・シュルツ(現在は賞金稼ぎ)にその身を助けられた元・奴隷のジャンゴは、シュルツの相棒になって、離れ離れにさせられた最愛の妻を探す旅に出る・・・。
最初の町での保安官殺しのどんでん返しに思わずニヤリ。
そして雪山での雪だるま相手の特訓・・・(^ー^)
KKK団の前身となるのか、この集団には特に笑わせていただきました。
「俺たちは襲撃に来たんだろ!?馬が前を見えてりゃそれでいいんだョ!!」妙に納得~。
冬が過ぎ、ついに妻を取り戻すべくミシシッピーへ向かう二人。
出ました、レオ様~!!ミシシッピーで4番目に大きい農園の領主で、フランスかぶれの似非貴族・傲慢で残酷なボンボン役です。
マンディンゴ(奴隷デスマッチ)のシーンでは目を背けたくなるほどの演出でしたが、本当にあったのかな。。。怖い時代です(><)
よく考えてみたら、奴隷デスマッチは古代ローマ時代にもあったんですよね。。。
晩さん会の時に激昂してグラスを割って血だらけになったのは演出ではなく、思いがけず本当に怪我をしちゃったんだとか。
レオの役者根性が素晴らしい。
(以前報じられていた、口の横を切ってタラと喧嘩した逸話のシーンは最終的にカットされていたようで・・・気になるなぁ)
とことん憎たらしい男を演じていました。サミュエル・L・ジャクソンもレオとセットで憎々しい。二人ともうますぎ。
シュルツがまさかで殺され、ジャンゴはまた捕まって奴隷に逆戻り・・・(&痛そうな拷問)。
どーなるの!?と思ってた矢先に監督が役者で出演。
しかも無駄に派手な爆死www どんだけ安っちい役なんだ(^^)
最終的にはスカッッッとするほどの復讐が済み、堂々と終幕。
相方曰く「カタルシスだねぇ♪」。
ものすごく楽しめた3時間でした。
暴力を肯定するつもりはありませんが、やりすぎなほどの血しぶきはタランティーノならではのエンターテインメント。
「レザボアドッグス」からのタランティーノ世代なので、”こうでなくっちゃ!”という感じです。
(苦手な人は心底苦手でしょうね。。。)
ただ、ジャンゴ役のジェイミー・フォックスの影が薄い・・。
シュルツ役のクリストフ・ヴァルツがいなくなったら画面が寂しくなりました。
死んでほしくなかったなぁ(;_;)
そのクリストフ・ヴァルツ、タラの前作「イングロリアス・バスターズ」に次いで二度目の助演男優賞受賞だったそうです。おめでとうー(^▽^)
タランティーノ自身も脚本賞受賞とのこと。3時間近くあったのに無駄が無かった気がするので頷けます。
(字幕協力にまたもや町山智浩氏の名が。作品をより面白くしてくれてるのはこの人でしょうね☆)
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ジャンゴ 繋がれざる者 公式サイト
本国アメリカではこんなフィギュアが発売されてるらしい・・・へえ~・・・。